不動産投資1棟目に新築アパートを選ぶ理由
不動産投資を始めたいと思っても、「1棟目は何を買えばいいのか」「区分マンションと一棟アパートのどちらがよいのか」「新築と中古のどちらを選ぶべきか」で迷う方は多いのではないでしょうか。
特に、老後資金や将来の収入に不安がある場合、なんとなく始める投資ではなく、自分の目標から逆算して投資先を選ぶことが大切です。
この記事では、1棟目の不動産投資として新築アパートを選ぶ理由を整理します。新築アパート投資の具体的な進め方ではなく、区分マンションやFXなど他の投資との違い、一棟アパートを選ぶ考え方、1棟目で新築を選ぶメリットと注意点に絞って解説します。
目次
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不動産投資1棟目は目的から逆算して選ぶ
不動産投資の1棟目を選ぶときは、「買いやすいか」だけで判断しないことが重要です。
大切なのは、自分が将来どのくらいの資産を作りたいのか、その目標に対してどの投資手法が合っているのかを考えることです。
老後資金の不安を数値化すると投資目的が明確になる
投資を始めるきっかけは、人によってさまざまです。
ただ、漠然と老後が不安だからという理由だけで投資を始めると、何を選ぶべきか判断しにくくなります。
たとえば、自分の収入や将来の支出を数値化してみると、老後にどれくらい資金が不足する可能性があるのかが見えてきます。
このように、将来必要なお金を具体的に計算すると、投資の目的が明確になります。
不足額が小さいなら積立投資や区分マンションでも足りるかもしれません。しかし、大きな資産形成が必要なら、より大きなキャッシュフローを生む投資手法を検討する必要があります。
なんとなく買うのではなく目標金額から逆算する
不動産投資では、「良さそうな物件だから買う」という考え方は危険です。
本来は、何年後にいくらの資産を作りたいのか、そのために毎年どれくらいのキャッシュフローや純資産増加が必要なのかを考える必要があります。
たとえば、15年後や20年後に一定の資産を作りたいなら、そこから逆算して投資規模や物件種別を選びます。
1棟目の投資先を選ぶときも、最初に見るべきなのは「買いやすさ」ではなく、「自分の目標に届く可能性があるか」です。
不動産投資は収益の予測が立てやすい
数ある投資の中で不動産投資を選ぶ理由の一つは、収益の予測が立てやすいことです。
もちろん、不動産投資にも空室、修繕、金利、家賃下落などのリスクはあります。しかし、株式やFXのように価格が大きく変動する投資と比べると、家賃収入をもとに長期のシミュレーションを立てやすい特徴があります。
FXや株式よりも家賃収入は急変しにくい
FXや株式は、短期間で大きく価格が動くことがあります。相場を読み切ることは簡単ではなく、常に値動きを気にし続ける負担もあります。
一方、不動産投資では、入居者が住んでいる限り、家賃収入が毎月入ってきます。家賃が将来的に下がることはありますが、翌月いきなり半分になるような変動は起こりにくいです。
この予測しやすさは、長期の資産形成を考えるうえで大きなメリットです。
長期の収支計画を立てやすい
不動産投資では、家賃収入、空室率、運営費、借入返済、修繕費、売却価格などをもとに、長期の収支をシミュレーションできます。
もちろん、すべてが計画通りに進むわけではありません。ただ、前提条件を置いて10年後、15年後の収支を確認できる点は、不動産投資の強みです。
特に1棟目では、投資判断に迷いやすいため、数字で将来を見通せることは安心材料になります。
不動産投資の購入判断や収支シミュレーションの考え方は、以下の記事で詳しく整理しています。
1棟目に区分マンションではなく一棟アパートを選ぶ理由
不動産投資の1棟目では、区分マンションから始める方もいます。価格が比較的低く、初心者でも始めやすい点は区分マンションのメリットです。
一方で、資産形成のスピードやキャッシュフローの大きさを重視するなら、一棟アパートの方が目的に合う場合があります。
区分マンションは始めやすいが収益規模は限られる
区分マンションは、1部屋単位で購入できるため、投資金額を抑えやすいのが特徴です。
ただし、収入源は基本的に1部屋分の家賃です。空室になれば収入がゼロになり、管理費や修繕積立金、ローン返済は続きます。
また、1件あたりのキャッシュフローが小さくなりやすいため、大きな資産形成を目指す場合には時間がかかることがあります。
少額から始めたい、リスクを抑えて経験を積みたいという目的なら区分マンションも選択肢になります。しかし、将来の不足額を大きく埋めたい場合は、投資規模が足りない可能性があります。
一棟アパートはキャッシュフローを作りやすい
一棟アパートは、複数の部屋から家賃収入を得られるため、区分マンションよりもキャッシュフローの規模を作りやすい投資です。
一部屋が空室になっても、他の部屋から家賃収入が入るため、収入がいきなりゼロになりにくい点も特徴です。
もちろん、一棟アパートは投資金額が大きく、融資も必要になります。土地や建物全体の管理責任もあるため、簡単な投資ではありません。
それでも、目標金額から逆算したときに、区分マンションでは届きにくい場合、一棟アパートは有力な選択肢になります。
1棟目に新築アパートを選ぶ理由
一棟アパートの中でも、1棟目に新築アパートを選ぶ理由は、収支の見通しや管理のしやすさにあります。
築古物件には高利回りの魅力がありますが、修繕リスクや入居付けの難しさもあります。初めての不動産投資では、想定外のトラブルが少ない物件を選ぶことも重要です。
新築は修繕リスクを抑えやすい
新築アパートは、建物や設備が新しいため、購入直後の大きな修繕リスクを抑えやすい特徴があります。
築古物件では、購入後すぐに外壁、屋根、給排水、設備交換などの修繕が必要になることがあります。利回りが高く見えても、修繕費を入れると想定より収益が残らないケースもあります。
新築であれば、少なくとも初期段階では大きな修繕が発生しにくく、収支の予測を立てやすくなります。
1棟目で不動産投資に慣れていない場合、管理や修繕の不確実性が少ないことは大きな安心材料になります。
入居者に選ばれやすい状態から始められる
新築アパートは、入居者にとっても魅力があります。
建物や設備が新しいことは、募集時の強みになります。新築というだけで選ばれるわけではありませんが、清潔感や設備面で良い印象を持たれやすいのは確かです。
特に、間取りや設備を入居者ニーズに合わせて企画できれば、長期的な入居付けにもつながりやすくなります。
ただし、新築だから必ず埋まるわけではありません。エリアの需要、家賃設定、間取り、設備が合っていることが前提です。
その意味でも、新築アパート投資では、建てる前の企画が重要になります。
1棟目で土地から新築を検討する理由
新築アパート投資には、完成済みの新築物件を購入する方法だけでなく、土地を探して建築する方法もあります。
土地から新築する場合、難易度は上がりますが、自分の投資目的や入居者ニーズに合わせた計画を作りやすいというメリットがあります。
土地から建てると収益設計をしやすい
土地から新築アパートを建てる場合、土地の選定、建物の配置、部屋数、間取り、設備などを計画段階から検討できます。
完成済みの物件を買う場合は、すでに決まっている建物や間取りを受け入れるしかありません。一方、土地から建てる場合は、エリアの入居者ニーズに合わせて企画できる余地があります。
たとえば、単身者が多いエリアなら単身向けの間取りを検討し、ファミリー需要があるエリアなら広さや収納を重視するなど、戦略を立てやすくなります。
土地から新築する流れや土地探しの考え方は、以下の記事で詳しく解説しています。
土地選びと家賃設定を間違えるとリスクが大きい
土地から新築する場合、自由度が高い反面、判断を間違えたときの影響も大きくなります。
土地価格が高すぎる、建築費が想定より膨らむ、想定家賃が高すぎる、入居需要が弱いといった問題があると、完成後の収支が崩れます。
また、土地の形状や接道、建ぺい率・容積率によって、建てられる建物の規模や収益性も変わります。
土地から新築する場合は、「この土地に建てられるか」だけでなく、「1棟目の投資として、自分の目的に合う収益設計ができるか」を見ることが重要です。
1棟目でも融資を使う意味を理解する
一棟アパート投資では、融資を使うことが一般的です。
1棟目で大きな借入をすることに不安を感じる方も多いですが、不動産投資では融資をどのように活用するかが資産形成のスピードに大きく関わります。
借入は収益を生むための事業資金として考える
一棟アパート投資では、数千万円から1億円を超える借入が必要になることもあります。
この金額だけを見ると怖く感じるかもしれません。しかし、借入によって収益を生む不動産を取得し、家賃収入で返済していく仕組みを作れるのが不動産投資の特徴です。
もちろん、借入はリスクでもあります。返済が重すぎる計画や、空室が出るとすぐに資金繰りが苦しくなる計画は避けるべきです。
大切なのは、借入を怖がることでも、軽く考えることでもありません。事業資金として捉え、返済できる計画かどうかを数字で確認することです。
融資条件で投資結果は大きく変わる
同じ物件でも、金利、借入期間、自己資金の割合によって、毎月の返済額や手残りは変わります。
つまり、物件そのものが良く見えても、融資条件が合わなければ投資として成立しにくくなります。
1棟目で新築アパート投資を検討する場合は、自分がどのくらい融資を受けられるのか、どの条件なら無理なく運営できるのかを早めに確認しておきましょう。
融資相談のタイミングや準備については、以下の記事で整理しています。
1棟目で新築アパートを選ぶ前に確認したいこと
1棟目に新築アパートを選ぶ理由があっても、どの計画でも良いわけではありません。
新築は始めやすい面もありますが、需要、融資、間取り、収支が合わなければ購入すべきではありません。ここでは、選ぶ前に最低限確認したいポイントを整理します。
入居需要のあるエリアを選ぶ
新築アパート投資で最も避けたいのは、入居需要が弱いエリアに建ててしまうことです。
どれだけ建物が新しくても、住みたい人が少ないエリアでは空室リスクが高くなります。
エリアを選ぶときは、人口動態、駅距離、周辺施設、競合物件、家賃相場、入居者層を確認しましょう。
首都圏や需要の底堅いエリアを選ぶ理由も、家賃下落や空室リスクを抑えやすいからです。
間取りと設備を入居者目線で考える
新築アパート投資では、間取りと設備の企画が重要です。
単に部屋数を増やすだけではなく、入居者が実際に住みやすいかを考える必要があります。
収納、家具配置、水回り、室内干し、インターネット環境、防犯設備など、入居者が重視するポイントを押さえておくことで、募集力が高まりやすくなります。
単身向け新築アパートの間取り企画については、以下の記事で詳しく整理しています。
収支シミュレーションで買ってよいか確認する
最後に必ず確認したいのが、収支シミュレーションです。
新築アパート投資では、土地代、建築費、諸経費、借入条件、想定家賃、空室率、運営費、修繕費、将来の売却価格まで入れて、投資として成り立つかを確認します。
どれだけ魅力的な計画でも、数字が合わなければ見送る判断も必要です。
購入判断全体の考え方は、以下の記事で整理しています。
まとめ
不動産投資の1棟目に新築アパートを選ぶ理由は、将来の資産形成を目的から逆算したときに、収益規模、予測可能性、管理のしやすさをバランスよく取りやすいからです。
区分マンションは始めやすい一方で、資産形成のスピードやキャッシュフローの大きさには限界があります。一棟アパートは投資額が大きくなりますが、複数戸から家賃収入を得られるため、目標金額に近づきやすい投資手法です。
その中でも新築アパートは、修繕リスクを抑えやすく、入居者に選ばれやすい状態から運営を始められる点が強みです。ただし、新築なら何でもよいわけではありません。土地選び、融資条件、間取り企画、入居需要、収支シミュレーションを丁寧に確認する必要があります。
1棟目の新築アパート投資を検討している方は、まず自分の投資目的を明確にし、将来必要な資産額から逆算して考えましょう。そのうえで、土地・建物・融資・収支を総合的に確認することが大切です。
自分に新築アパート投資が合っているか分からない方や、検討中の計画を第三者の視点で確認したい方は、専門家に相談するのも一つの方法です。賃貸管理や入居者ニーズを知るプロの視点を入れることで、1棟目の投資判断をより冷静に進めやすくなります。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、CPM®(米国不動産経営管理士)、第一級海上特殊無線技士、毛筆八段
海上保安庁、賃貸仲介営業を経て、賃貸管理会社である株式会社アートアベニューに入社。大家さんの安心経営を叶えるべく、賃貸住宅の企画・運営をお手伝いしています。
