簡単フローチャートで 所有不動産 の将来を考える。【不動産経営お役立ちコラム】
(※この記事は「不動産経営お役立ちコラム」2024年5月号のWEB再録版です)
このコラムでは、大家さんの賃貸経営に日々携わるアートアベニューの社員が、大家さんの不動産経営や資産運用のお役立ち情報を手短に発信してまいります。是非、お付き合いください。
簡単フローチャートで所有不動産の将来を考える
アートアベニューの片平智也です。
「建物が古くなり、どうしたものかと考えるが、建築費は高いし、お金をかけてリノベーションしても効果があるのかどうか…。あえて何もしないというのはダメかねえ?」
大家さんとお話しさせていただくと、よくこのような「次の一手を決められない」というお悩みを伺います。大切な財産のことですから、なかなか簡単に決められるものではないですよね。
このような場合、私はまず次のフローチャートで大まかな方向性を捉えてみることをお勧めしています。このフローチャートは主に「立地の将来性」と「建物の魅力と寿命」を判断の軸として、将来の選択肢を絞り込む構成になっています。
2~4つのチェックだけで方向性が見える。
賃貸経営において、不動産の価値を突き詰めて考えると、最終的には「土地の賃貸需要」が最重要です。したがって、その土地の将来の賃貸需要が期待できるか否かが最初の分岐点となります。
賃貸需要が期待できる土地は「保有」の選択が有力ですが、そうでない場合には将来「売却」することも一手かもしれません。
最も避けるべきは、将来の賃貸需要が期待できない土地に建物を新築することでしょう。
好立地ではあるものの建物が古くて魅力が足りない場合には、「リノベーション」または「建替え」を考えます。どちらを選ぶべきかは、建物の寿命の長短や改善が可能な構造かどうかにより判断が変わります。
ちなみに立地が良く、古くても建物の魅力が十分という場合は「あえて何もしない」という選択肢で良いと思います。
効率的な賃貸経営、「早めの計画」がカギ
大まかな方向が掴めたら、実行するタイミングを検討します。これは経済動向や不動産市況などの外部要因と、大家さん個人の内部要因(ご年齢や家族構成、相続や資金計画等)の両面から考えていくことになります。
なお、このフローチャートは、「とにかく早めにやる」ことがポイントです。
まだ先のことだからと思われても、一度やっていただくことをお勧めします。なぜならその「実行タイミング」が、思ったより近いかもしれないからです。
以前、今後の方向性を決めかねているとご相談いただいたお客様は、フローチャートをきっかけに(面談も数回させていただきましたが)方針が固まり、建替えを“5年後”に行なうという計画ができました。
建替えまでに十分な期間が確保できたため、方針決定以降は入居者募集を非再契約型の定期借家契約に切り替え、期日までにほとんどのご入居者様に退去していただくことができ、立ち退き料の負担を大幅に減らすことができました。これは5年という猶予があったこと、つまり「早めの計画」による効果だったと思います。
ちなみに、フローチャートをご利用いただいたお客様からはよく「絞り込んだ選択肢とそれ以外の選択肢の収支を比べたい」「土地の将来の賃貸需要を教えてほしい」「実施時期をどう考えるべきか意見が欲しい」などのご要望をいただくことがありますが、こうしたご要望は是非お気軽にお申し付けください。
弊社では、オーナー様に最良の選択肢を見つけていただけるように、市場レポートや収支シミュレーションなどをご提供させていただいております。必要がありましたらお気軽にお問い合わせください。
このコラムの執筆者:片平 智也
2011年入社。プロパティマネジメント事業を統括する傍ら、全国の不動産会社や業界団体の研修講師も務める。
土地取得から新築したアパートを経営する「大家」でもあり、賃貸管理実務と大家経験から得た知識を、大家さんのお悩み解決に役立てている。
保有資格にCPM®、CCIM、不動産コンサルティングマスター、相続アドバイザーなど。



